「心に残るロータリアンの言葉」

【第46回】

       

                                  

中井 義尚会員

「出席と親睦と奉仕との関係」−その2                   
 (4)何のために例会があるのか  (5)何故毎週例会を開かなければならないのか
    ※(4)(5)は一緒に説明しています。            
 他の類似団体と比較してR.C.の特色は、教育的性格を持つことです。全ての人が先生であり、全ての人が弟子であり、お互いの知恵を交換し合う場がロータリーの例会であります。どうやって心を磨き、どの程度心を磨くかは各人の自覚に待つだけであります。私たちは一人では心を磨くことは出来ません。座るという字は土の上に二人の人がいます。仏様とただの人間であります。私たちの心には常にこの二人が同居しているから対話が出来るのです。私たちの拠るべき者は自分以外にない。だから自分をしっかり磨いておくことが一番確かな拠り所となります。                    
 (6)何故例会に出席しなければならないのか。   
 ロータリーは職業奉仕団体として出発しました。会員が例会で職業上のアイディア交換を行ったことによるのです。例会はロータリー精神の生産の場であり、ここにロータリー精神に基づいた親睦が誕生します。ロータリーは出席から始まってお互いに話し合っている間に、お互いの職業の尊さを認め合い、職業上の倫理の向上に対する努力が生まれます。       
 (7)奉仕の理想とは。                                   
 奉仕とは仕え奉ると書きます。理想とは最高の目標です。奉仕の理想とは自分を捨てて他人の為に全力を尽くす、その最高の目標ということになります。人間は誰でも自分の職務を忠実に愛し続け、その職務に強い愛着を持つなら、その時点で既に奉仕の理想の実現へと踏み出しているのです。
 (8)奉仕について        
 これについて演者は沢山の例え話をのべています。(その一つを紹介します。) 貴花田(後日の横綱貴の花)について当時の相撲記者が語っていることに 
 あの若さで次の詩をそらんじていてその通りに努力している。その詩とは、『今こそ出発点、人生とは毎日が訓練である。失敗も出来る訓練の場である。私自身の将来は今この瞬間ここにある。今こそ頑張らずにいつ頑張る。』        
 成長は生まれた血ではなく、日常の努力と創意工夫によるのです。   
 (9)ロータリアンとしての日常なすべきこと。    
 人間には3つの窓があります。底窓・横窓・天窓です。底窓とは自分をみつめ、より深くより充実するための窓です。横窓とは、他人と社会を見つめる窓です。自分以外の人を思いやりの心で見つめる分かち合いの窓です。天窓とは、人間を超えるものとの対話の窓です。底窓は自己研鑽、横窓は親睦と奉仕、そして天窓は理想と表現されましょう。底窓を深く、横窓を広く、天窓を高くより大きく開きましょう。        

              辻忠夫(豊岡R.C.)第2680地区DPG (1991年ロータリー研究会より)