「心に残るロータリアンの言葉」

【第38回】

      

                                  

中井 義尚会員

「会員増強」                   
 会員増強で一番議論を呼ぶのは、質と量の問題が先に出てくるのではないかと思います。量ばかり言って質はどうするかということです。質というのはどう言うものを基準にして質といっているのでしょう。単に地位が上であるとか、収入が高かったり、肩書きの大きな人をもって質と言っているのではないだろうか。これを先ず改めなければならない。ロータリーで質がいいというのは、正しい心を持ち、人類に奉仕する心を持ち、心からの手、愛の心、寛大な心、そういうものを持っている人を質がいいというのである。決して地位が高い、収入が多い、肩書きがたくさんあることをもっていってはいけないということです。ちなみに中国で言う美人というのは、顔じゃなくて、心のきれいな人を美人というのです。
 会員増強を強調する時まず会員増強が必要であるということです。これはいかなる団体においても会員数が減っていくということは、その団体の衰微を物語っていることは間違いないと思います。
 また退会防止策も真剣に考えなければならない。退会される会員がいかに多いか、これは単に不景気のためだと割り切らないで、ロータリークラブ自体に何か欠陥があるのではないか、何かいたらないところがあるのではないかというように考えなければならないのではないかということです。 
 クラブの中の変化は、従来からの古い会員によって行われるのではなくて、新しい会員の新しいアイディアによってクラブの中に変化を起すようになる。ロータリーの人数が増えることによって、楽しさがバラエティに富んで多くなってくるのではないだろうか。ロータリーの奉仕活動を受けたいという社会的なニーズは、年と共に増えてきているということを忘れないようにする必要があるのではないかと思います。        

           第2650地区DPG小谷隆一氏(京都R.C.)関西R.C.研究会より(1995)