「心に残るロータリアンの言葉」

【第37回】

 1989年シンガポールでの規定審議会で、R.C.への女性入会が正式に決まりました。その後数年たって上記のテーマで会合がありましたので、一部紹介いたします。      

 

中井 義尚会員(代読 坂東桂子会員)

「女性会員からみたロータリー」          
中西氏:

    

基本的に男女の差別がありますし、女性の入会について裁判沙汰になったことも知りました。歴史的に考えますと女性がロータリアンになりたいというのは、女性の願望であったのではないかと思います。大阪そねざきR.C.は、大阪中央R.C.10周年記念の行事として、女性主流のR.C.を作りたいという会合がありそれが実現したわけです。創立1年を経過し、現在63名のうち50名が女性会員です。男性のロータリアンは、「女性は小うるさい」とか「女性会員がいたら男性同士のばかな話が出来ない」とか色々おっしゃいますが、女性独特の長所もありますので、どうか殻から抜けて頂いて、もっと女性会員を増やして頂きましたら活性化につながるのではないかと思います。         
前野氏:

 

  

大体人間は男と女しかおりませんので、混ざっていて普通じゃないかと思います。それが、当たり前の状況であって、男性だけ女性だけというのはかえって当たり前じゃないのではないかという気がします。しかし、こういう所にきますと、稀少価値というか少数派というのが、珍しがられて「女性会員として」という話しになるんではないかと思います。何でいちいち“女性”とつけなければいけないのかといい加減うんざりしています。
 多分今のロータリアンの方々は私たちの世代よりも一世代くらい上の方もいらっしゃって、男女6才にして席を同じゅうせずといった育ち方をした年代の方も多くいらっしゃるでしょう。私たちみたいなのが来るとわけが分からなくなって戸惑われるということではないでしょうか。また一体女性会員というのは、どういうことなのかということにも興味がおありになるのではないかと推察しています。     
林氏:

 

 

      

前野さんもおっしゃっていましたが、女性会員の条件ですが私も「女性会員を入れ
るのは複数でないとだめだそうですね。相談相手がいないといけないんじゃないですか。」とよく言われるのですが、それは私は理解出来ないのです。どうして相談相手がないとやって行けないのか。要するに自己が確立していない人はロータリーには向かない。自分が出席したければ出席する、言いたいことを言う、ということが自分で決められない人はだめだと思います。さらに残念なことですが、女性会員を入れるかどうかでもめるクラブがあるかのように承っています。「もし、女性会員を入れたら僕たちはやめる」というふうに退会宣言なさったりしています。「どうしてそういう風に心が狭いのだろう」と私は残念に思います。                                   

前野芳子(京都洛西)/中西すゑ(大阪そねざき)/林陽子(神戸ベイ)
関西R.C.研究会(1996)より