「心に残るロータリアンの言葉」

【第31回】

      

                                  

中井 義尚会員

「BY EACH ROTARIAN, BY EVERY ROTARIAN
              EACH TIME, EVERY TIME」
                
 我々の手近にあるロータリー活動の一つのベースについて考えてみたいと思います。先ずロータリー活動の原点は何か。皆さんから些か反対を受けるかもわかりませんが、私が考えていますのは、“BY EACH ROTARIAN, BY EVERY ROTARIAN”ということです。とにかく一人一人のロータリアンがすべて、EACH TIME, EVERY TIME,要するに或る瞬間瞬間において、そして24時間総ての時間において、職業人としては社会に対し、また他人に対して最善を尽くすのがロータリー活動の原点でなければならないと思います。最近やゝもすれば、R.I.としての活動あるいは地区としての活動そしてまたクラブとしての活動が恰もロータリーの活動の如くに取られて、基本であるロータリアン一人一人のあらゆる瞬間瞬間における、職業人として社会に対してまた他人に対して最善を尽くす、極めて地味なロータリー活動がどうも表に出ていないと思います。そしてクラブでお金を集めて寄付をしたとか、地区で何をしたとか、私は決してその事自体反対するのでは無いのですが、やれ3Hでこうした、やれ世界社会奉仕でああしたという事だけがやたらに表面に出されています。一人一人のロータリアンのあらゆる瞬間におけるロータリーのサービス活動に対するバランスがどんどん崩れて行っている様な気がします。これは一度考え直すべき時期に来ているのではないかと思います。何故ロータリーバッチをいつも着けるようにと言われるのかといえば、「私はロータリアンです。だからロータリーの綱領に従って毎日24時間活動しているのです。」ということを自分にもいい聞かせ、他人に対してもこれを示しているのです。だからバッジを何時も着けなさいといわれるのです。

〔附〕3-Hプログラム Health, Hunger and Humanity Program
 R.I.理事会は1977〜78年度に保健、飢餓追放および人間性尊重(3-H)補助金プログラムを設立し、1982〜83年度にロータリー財団に引き継がれました。この目的は国際間の理解、親善および平和を促進するための方法として、人々の健康状態を改善し、飢餓を救済し、人間的社会的向上発展をはかることです。
 また、3-Hプログラムは、さまざまな準備を整えたり、寄贈ワクチンの輸送費を支払ったりします。3-Hプログラムはロータリー財団のプログラムで、補助金の額は10万ドルから50万ドルまでです。    

                堀場雅夫氏の「ロータリーこれでよいのか」より。
京都R.C.(P.D.G) (1983年関西ロータリー研究会にて)