「心に残るロータリアンの言葉」

【第15回】

ロータリー創始時の基礎を築いた3人について。       

                                  

中井 義尚会員

「(2)B.フランク・コリンズについて」                   
 B.F.COLLINS は自分のミネアポリスR.C.のロータリアンがどうしたらロータリーを興味深いクラブに出来るかを色々と行った。そして、コリンズの発案でクラブ創立当時の例会が月一回であったのを毎週会合することに改めてから出席がよくなったのである。「新設クラブを正しく出発させるにはただ一つの方法がある。それはクラブが設立以来遵守してきた原則を貫くことだ。その原則とは サービスだ。利己ではない SERVICE, NOT SELF というのだ」と彼はのべています。この一句はあちらこちらのR.C.で使われることになりましたが、そのうちにSERVICE ABOVE SELF と変わりました。A.SHLDON のHE PROFITS MOST WHO SERVES BEST とともに、1950年のデトロイトにおける国際大会の決議によりロータリーの標語として正式に決定されました。           
 F.コリンズは会員の中でも生真面目なかつ献身的な男でしたが、クラブへ和楽と活気を導入しようと努めました。1911年7月に同クラブの第一回家族ピクニックが催された時には、自ら歓迎のあいさつをする役を買って出て、自分の店の果物や食品を寄贈しました。そして、その場のS.A.A.を引き受けてピクニックに背広を着てくるなんて仰々しいといって、50セントの罰金を課したり、パイプタバコを吸う奴はきどり屋だというのでまた、罰金を申し渡しました。これが今のR.C.で行なわれているニコニコ箱の由来といわれます。  
 フランク・コリンズは彼のクラブのみならず広くロータリーのため尽くしましたが、年若く夭折しました。1921年3月号のTHE ROTARIAN 誌は彼の死を伝え「ミネアポリスの故人B.F.コリンズはロータリー建設者の一人である。今や世界的に有名となったロータリーのスローガン『SERVICE ABOVE SELF 』の発案者である」との追悼の詞を揚げています。