岸和田東ロータリークラブ 国際ロータリークラブ第2640地区
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〜会長の時間 3月〜

 2017年 3月17日 第1959回 

卓話講師の青山織衣様ようこそいらっしゃいました。後ほど卓話よろしくお願いいたします。
3月12日の日曜日は朝から春木川の清掃、昼からは神於山の環境整備とお疲れ様でした。
3月15日〜3月19日は「啓蟄」の末候である「菜虫化蝶(なむしちょうとなる)」です。菜虫とは、畑の大根や蕪、油菜などの葉につく青虫の事で、モンシロチョウの幼虫などが一般に知られています。畑を荒らしていた害虫が、冬にさなぎの姿となり、春の訪れとともに美しい蝶に生まれ変わるというドラマティックな変化は、昔も今も、季節を象徴するひとつのアイコンではないでしょうか。「町あつく振舞水の埃かな」黒柳召波(しょうは)「振舞水」は「接待水」とも呼ばれ、夏の季語となっています。商店や家の門口などに飲料水を満たした桶や樽が置かれ、柄杓と茶碗も添えられて、通行人は自由に飲むことができました。現在の日本では喫茶店や飲食店でも水や場合によってはお茶も無料ですが、外国では水は有料です。これもこんな文化的背景があるのかもしれません。ということで、本日は江戸時代の水事情について考えてみましょう。さて、江戸の町は見知らぬ人にまで水を振る舞うぐらい水事情が良かったかと言うとそうではありませんでした。当時の江戸城の周辺は埋め立て地が多かったこともあり、塩分の多い井戸水を飲料水として利用することは困難でした。
江戸時代の頃の世界の大都市の人口はロンドン 90万、パリ 60万、ニューヨーク6万、江戸 100万と言われています。(1800年頃)先ほど述べたように井戸が使えなかった江戸の町では上水道が必需品でした。そして、17、8世紀の頃、上水道があったのは江戸とロンドンだけでした。江戸は常時使えましたが、ロンドンは週3日、7時間/給水日でした。パリに至っては19世紀までは水道がありませんでした。江戸っ子の自慢は「水道の水で産湯を使った」でした。でも、蛇口をひねると水が出てくるような光景は時代劇で見たことがありません。
江戸時代の水道とはどのようなものだったのでしょうか。実は 「井戸端会議」の語源にもなった長屋のおかみさんが集まっていた井戸が水道だったのです。江戸の上水道は、多摩川を水源とする玉川上水と井之頭池を水源とする神田上水が主な水源でした。これらの水源から、うまく高低差を利用して水を引いてきたのですが、江戸は坂の多い地域ですので、そうとうな測量技術と土木技術がなければうまく水は流れません。江戸の人々は、われわれが想像する以上に高度な技術を持っていたようです。
江戸市内では地下3mに石樋(いしひ)や木樋(もくひ)が埋められ、各町の所々に浅井戸である溜桶(ためおけ)が設けられ、ここから水をくみ上げました。見かけは井戸と同じです。江戸の上水井戸は6480ヶ所、武家屋敷には1ヶ所、町屋は共同でした。配水管総延長150km。もちろん、給水人口・給水面積とも世界一でした。
一方、下水道も江戸時代の日本ではあまり問題ではありませんでした。川に放流しても公害なんて起きませんでした。というのも、合成洗剤なんて無いし、し尿は農家が買いとって肥料として使ったし、もちろん農薬も無し。隅田川で白魚(しらうお)が獲れていたくらい綺麗だったのです。隅田川に船を浮かべての川遊びも盛んでした。
一方、ヨーロッパはとなると、し尿を肥料として使う習慣がありませんでした。下水の無い時代は窓から外に投げ捨てていました。ですから、パリでは下水道が出来る以前は男性が建物側を歩くのがエチケットだったとか。こういった事情でハイヒールが発明されたとかいった話が残っています。上水道のあったロンドンでも、テムズ川の水は下水と同じでした。そこから取水しているわけですからコレラや腸チフスが流行するのも当然でした。
しかも江戸の長屋の住民たちはこれらの上下水道を無料で利用することが出来ました。なぜ無料で利用することが出来たのでしょうか?実は、上下水道の維持費用として、地主たちが自己の所有する間口に応じて分担金を支払っていたのです。長屋の住民には一切水道料金はかかりませんが、大家さんがしっかりと支払っていたということになります。また、武家屋敷などは石高によって分担金を支払っていたようです。
こういった技術を利用すれば、電気のないところでも水資源の有効活用ができるかもしれません。

 2017年 3月24日 第1960回

池内清一郎会長エレクト


証人喚問については、国会の証人喚問と百条委員会の証人喚問があります。
国会の証人喚問は、憲法62条(議院の国政調査権)に基づいており、これを具体化する法律として議院証言法があります。
各議院が決議をして行いますが、全会一致が原則となっており、多数決で議決された例は衆議院で3例だけです。
証人喚問に関連しての罰則は以下のとおりです。

(1)議院証言法により宣誓した証人が虚偽の陳述をしたとき3箇月以上10年以下の懲役

(2)至当な理由なく証人が出頭・宣誓・証言を拒否したとき1年以下の禁固又は10万円以下の罰金

(3)証人又はその親族に対し、当該証人の出頭・証言に関して正当の理由なく面会を強要し又は威迫する言動をした者

1年以下の懲役又は10万円以下の罰金出頭した証人には、旅費と日当が支給されます。日当は、4時間未満の喚問は1日19,000円、4時間以上の喚問は1日23,200円
百条委員会
地方自治法100条の規定に基づき議会に設置された委員会(いわゆる百条委員会)は証人喚問を行うことができる。
罰則規定
(1)宣誓した証人が虚偽の陳述をしたとき3箇月以上5年以下の懲役
(2)正当な理由なく出頭・宣誓・証言を拒否したとき6箇月以下の禁固又は10万円以下の罰金
私たちは、ロータリーの四つのテストをいつも頭において自らの職業奉仕に努めることがこのようなことと無縁ではないかと思いました。

 2017年 3月31日 第1961回
 
3月20日は二十四節気の「春分」です。秋分と同様に、昼と夜が同じ長さになります。いよいよ本格的な春の到来です。一年でいちばん心がうきうきとする時期です。また、学校、職場での送別や転居など、生活の変化が多いのもこの時期です。
3月20日〜3月24日は「春分」の初候である「雀始巣(すずめはじめてすくう)」です。雀が巣を作り始める頃です。雀は、古くから日本人にとって一番身近な小鳥でした。街中でもしばしば見かけるありふれた鳥でした。一方、農作物を荒らすこともあるため、農地には案山子や鳴子が据えられました。今では雀の姿自体、街中で見かける機会も少なくなり、懐かしい風景の一部になってしまったのかもしれません。子供の頃、巣から落ちた小雀に餌をやった経験があります。
3月25日〜3月29日は「春分」の次候である「桜始開(さくらはじめてひらく)」です。桜前線が北上し、まさに日本中が首を長くして今か今かと待ち焦がれたときの到来です。不思議な高揚感が列島をおおいます。大阪では来週末あたりが見頃でしょうか。
3月30日〜4月3日は「春分」の末候である「雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)」です。桜も盛りを過ぎると、冬の間は鳴りをひそめていた雷が、ふたたび遠くの空で鳴り始めます。春の雷は、ほとんどが寒冷前線の通過などによって起こるもので、雹(ひょう)を降らせて作物に被害を与えることもあります。
さて、今月は「水と衛生月間」です。前回は水の話をしましたので、今回は衛生、特に感染症の話です。私は専門が耳鼻咽喉科ですが、看護学校では感染症を教えています。まぁ、第二の専門と言ったところでしょうか。
人類の歴史に天然痘・マラリア・ペスト・コレラ・インフルエンザなどがいかに驚異的な影響を与えたことでしょう。人類の歴史は感染症との闘いの歴史でもあるのです。それは、昔の話ではありません。現在もその戦いは続いているのです。
感染予防の基本はまずは手洗いです。正しい手洗いができていますか。その上で食中毒の基本を勉強していただきたいと思います。黄色ブドウ球菌・大腸菌O157・サルモネラ・コレラ・リステリア・ボツリヌス菌・ウェルシュ菌・カンピロバクターなど、皆様の常識が通用しない細菌も存在します。
塩分があっても、100℃で煮ても、真空パックでも、冷凍しても死滅しない細菌もあります。正しい調理と保存方法を学んでいただきたいと思います。