岸和田東ロータリークラブ 国際ロータリークラブ第2640地区
2016〜2017年度RIテーマ
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〜会長の時間 3月〜
 2017年 3月 3日  第1957回

2月28日〜3月4日は「雨水」の次候である「草木萠動(そうもくめばえいずる)」です。今年も、新しい命が春の訪れを感じ、土の中や枝々からいっせいに芽生え始めます。ふとしたとき、足もとや庭木の先にほんのりと薄緑に色づく芽を見つけると、なぜかやさしい気持ちになれるものです。
3月5日は二十四節気の「啓蟄(けいちつ)」です。地中で冬ごもりをしていた虫たちが、早春の光を浴びて温もった土を啓(ひら)き、這い出してくる、という意味です。「虫」とはいいますが、この場合はいわゆる昆虫だけではなく、蛇や蛙、蜥蜴(トカゲ)など、土にひそんで冬を過ごすさまざまな生き物をさすとされます。
3月5日〜3月9日は「啓蟄」の初候である「蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)」です。二十四節気の「啓蟄(けいちつ)」と同じ意味です。
今月は「水と衛生月間」です。人間は食べなくても2〜3週間は生きていられると言われています。でも水を一滴も取らなければ、わずか4〜5日で命を落としてしまいます。人間の60%は水でできています。子供では70%が水です。
人間にとってこれほど大事な水ですが、では、地球上の利用できる水はどれぐらいでしょうか?この地球には、およそ13.8億立方キロメートルの水があると言われています。しかし、この大量と思われる水のうち、97.5%は海水です。淡水はわずかその2.5%にすぎません。しかも、その約70%が南極や北極地域の雪氷や氷河で、残りの大半は地下水です。この地下水も半分以上が地下800メートルよりも深い地層にあり、私たち人間が簡単に利用できる水ではありません。結局、私たちがすぐに使える河川や湖沼、浅い地層の地下水などの淡水は、地球の水資源のわずか0.01%に過ぎません。
日本は、水に恵まれた国のように見えます。年間の平均降水量は約1700ミリで、世界平均の2倍にもなります。ですが、利用できる水の量は案外少なく、1人あたりの水資源量では世界平均の半分以下です。それでも普段、水不足を実感しないのはなぜでしょうか。それは、多くの水を「輸入」しているからです。
実際に大量の水を海外から運んでいるわけではありません。食料自給率がカロリーベースで40%しかない日本は、大量の食料を輸入することで、実質的に水資源を海外に頼っているのです。
穀物や畜産物を育てるには、膨大な水が必要です。例えば、小麦1キロを収穫するためには、約1トンの水を使います。また、牛はこうした穀物を大量に消費しながら育つため、牛肉1kgを生産するには、その約20,000倍もの水が必要です。つまり、日本は海外から食料を輸入することによって、その生産に必要な分だけ自国の水を使わないで済んでいるのです。言い換えれば、食料の輸入は、形を変えて水を輸入していることと考えることができます。牛丼の並盛り1杯には、約2トンも水が必要だといわれています。
輸入穀物・畜産物を国内で育てたら、どれくらいの水が要るのか。この水の量を「バーチャルウォーター(仮想水)」と呼びます。ロンドン大学東洋アフリカ学科名誉教授のアンソニー・アラン氏がはじめて紹介した概念です。東京大学生産技術研究所の沖大幹(おき たいかん)教授らの研究グループは、「日本の仮想水量は、世界最大」とはじき出しています。2005年において、海外から日本に輸入されたバーチャルウォーター量は、約800億m3であり、その大半は食料に起因しています。これは、日本国内で使用される年間水使用量と同程度です。
つまり、日本はバーチャルウォーターの輸入を通じて海外とつながっており、海外での水不足や水質汚濁等の水問題は、日本と無関係ではないのです。

 2017年 3月10日 第1958回

岡本青少年奉仕委員長、3月5日のクラブ青少年奉仕委員長会議お疲れ様でした。藤井会員、月下美人の会のお世話ありがとうございました。
今日3月10日〜3月14日は「啓蟄」の次候である「桃始笑(もも
はじめてさく)」です。桃の花が開き始めるころという意味です。
現在多くの方が新暦三月三日に行っている雛祭りは、本来は、桃の節句と呼ぶには時期尚早のようです。実際、桃の花は桜の花とそれほど違わない時期に咲きます。今日は旧暦の2月12日です。今年の旧暦3月3日は3月30日です。今も、旧暦に従い雛祭りを行う地方もあるようですが、そうしたところでは、まさに木々に咲き誇る桃を見ながら、女児の成長を祝うことができるのでしょう。
岸和田にも有名な「包近の桃」があります。写真が趣味の私は、桃の花の咲く時期は、桃の花の写真を撮るか桜の写真を撮るか悩ましい日が続きます。
今月は「水と衛生月間」ですが、ちょうど明後日は春木川の清掃です。また、昼からは神於山の植樹現場の周辺整備です。海や川の環境整備には山の手入れも必要です。
森林の保水機能と雪として山に蓄積される水は、雨が降らなくても常に川が流れる元になっています。森林面積は様々な理由で減少していますが、違法伐採や環境変化がその原因のひとつです。
一方、氷河が融ける原因として二酸化炭素の増加による地球温暖化が問題にされています。温暖化の原因は、その他牛のゲップに含まれるメタンガスの方が影響が強いのではないかとの説もあります。また、氷河や雪が解けるのは気温の問題だけではなく、氷河や雪の表面の汚染という問題も大きいと考えています。
普通、雪や氷は光を反射します。スキーの時の雪焼けをご存知の方も多いでしょう。普通、光のエネルギーのかなりの部分が、反射されて雪や氷の温度上昇は抑えられているのですが、黒い煤煙などが表面に積もると、黒い色に光のエネルギーが吸収されて、雪や氷の温度が上昇し、融けてしまいます。実際、氷河の表面が真っ黒になっている地域も多いです。これは、大気中の微粒子が降り積もるからです。二酸化炭素より直接的に氷河を溶かしています。
今後ますます人口増加や肉食文化の増加により水不足は深刻になります。さまざまな面から水問題を考える必要がありそうです。