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会長の時間 9月 |
2017年〜2018年度
岸和田東ロータリークラブ会長
池 内 清 一 郎
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| 2017年 9月22日 第1980回 |
「地区制とガバナー制度の導入」
岸和田祭りも終わり、秋の気配が感じられる季節となりました。
まず、昨日の秋の交通安全運動の広報活動に早朝から参加をしていただきました６名の会員の皆様ご苦労様でした。
前々回は、日本の地区分割の経緯についてお話させていただきました。
今日は、ＲＩ（ 当時は国際ＲＣ連合会）における地区制とガバナー制度の導入についてお話しさせていただきます。
１９１５年のサンフランシスコ大会において、国際ＲＣ連合会に「地区制」が取り入れられ、国際連合会の役員である「ガバナー」が地区内のクラブを指導・監督するという制度が導入されました。
ロータリークラブの数が増えて（当時約２００クラブ）、アメリカ本土からカナダや英国にまでロータリークラブが広がりをみせていました。
クラブが広がりをみせていましたが、現在のようにインターネットなどがない時代ですので、各クラブの活動内容を中央である国際ＲＣ連合会が把握することは困難でありました。
そこで、ある程度の範囲を区切って、その内部の各クラブの活動状況を把握するとともに監督しようということから地区制、ガバナー制が導入されたのです。
直接的なきっかけは、１９１４年にイギリス及びアイルランドのＲＣが「大英帝国・アイルランド内ＲＣ連合会」という自治組織を結成したことにあります。この地域組織は、同年開催されたヒューストン国際大会で承認されました。
そこで、国際ＲＣ連合会が、各クラブの活動内容を把握しようと考えたことから地区制及びガバナー制度が設けられたのです。
しかし、この制度は、大英帝国・アイルランド内連合会には適用されませんでした。
１９２２年に国際ＲＣ連合会が国際ロータリー（ＲＩ）へと改称され、１９２７年に世界中のクラブがＲＩの直轄となって、地域自治制が否定されましたが、大英帝国・アイルランド内ＲＩの所属するクラブだけは別格の扱い、つまり、ＲＩ成立以前に結成していたという既得権（
年会費の半分を内部保留する）が認められたということのようです。
この問題は、１９６７年になり、英国のクラブもＲＩの直轄方式を受け入れることで解決しましたが、その後も「大英帝国・アイルランド内ＲＩ」という名称だけが残されていたようです。
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| 2017年 9月29日 第1981回 |
「女性会員について」
私たちのクラブは、会員３９名のうち女性会員は７名です。しかしながらロータリークラブに女性会員が認められるまでは大変長い歴史が必要でした。
ＲＩの定款には「ＲＣ会員は男性に限られる。」とされていました。これの定款が削除されたのは、１９８９年の規定審議会においてです。今から２８年前のことです。
私たちのクラブの女性第１号は、坂東会員です。坂東会員の入会は、１９９４年ですので、上記ＲＩの定款が削除されて５年後のことだったのです。
ここに至るまでの歴史を振り返ってみましょう。
１９５６年、インドのＲＣから定款から男性の文字を削除するという制定案を提出しましたが、規定審議会で否決され、１９６４年、スリランカのＲＣが、１９７２年にはアメリカのＲＣが女性の入会を認める規定案を提出しましたが、規定審議会で否決されました。
１９７７年、アメリカカリフォルニア州デュアルテＲＣが３名の女性会員を入会させたため、定款に違反するとして同クラブはＲＩから認証取り消し処分を受けました。
これから長い法廷闘争になります。
１９８３年、カリフォルニア州地裁はＲＩを支持し、女性会員は認められませんでした。同クラブは控訴し、１９８６年、控訴審ではクラブが勝訴しましたが、州最高裁で再び敗訴し、ついにこの問題は連邦最高裁判所に持ち込まれました。
連邦最高裁判所は、１９８７年、ＲＣは性別を理由に女性会員を拒否できないとの判決を下しました。
この連邦最高裁判決を受け、ＲＩ理事会は、「米国のＲＣは性別に関係なく、会員候補者を公正に検討するよう奨励する。」との声明を出しました。
１９８８年、カナダでも米国と同様の判決があることを理由にＲＩはカナダの女性会員の入会を認めました。
そして、１９８９年の規定審議会で「ＲＣ会員は男性会員に限られる。」との定款を削除することを可決したのです。
連邦最高裁の判決は世界各地で大きく報道され、一部ではロータリーもこれで終わりかと口にされたようです。しかし、どうでしょう。
１年後の１９９０年には、全世界の女性のロータリアンは２万人を超えました。
その後も女性会員は増え、２００７年には６３名の女性が地区のガバナーに就任し、世界で２万５２２７ＲＣに女性会員が在籍し、女性ロータリアンの総数は１７万７８５９名に達しています。
（２０１０年では女性会員は２０万人になっています）。
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