岸和田東ロータリークラブ 国際ロータリークラブ第2640地区
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第1943回例会 11月11日(金)

卓 話

【地球の私】







夏 原 晃 子 会員



9月15日は〈山の日〉という休日です。山男だった夫の本箱を眺めると、海から山、水辺、野、山裾、岩山を取り巻く動物植物等の生き物、気象、天空、地球の歴史を巡る文明と文化。学生時代に古書店で見つけては貪り読んでいただろう書物がいっぱいです。病室まで気に入りの本棚と椅子を持ち込んで読み耽る姿と重なります。それらを横目に『ぷち ぷろむなーど』と自身が名付けた20歳の新年から始る彼のノートを数冊見付けて読み出して、その中の〈散歩の途中〉〈山日記〉特にボリヴィア登山記録〈南米航海記〉等から私が気付いたのが、地球上の身の回りの生き物への眼差しの細やかさに改めて共感しました。そこで私も以前、卓話でも取り上げた是非知ってほしい本を私の書棚から取り出したのがこれらです。
2世紀も以前の1817年生まれで、ホイットマンの「草の葉」に感銘を受けたという、ヘンリーDソローの〈森の生活 ウォールデン〉1854年刊行、はどのページをめくっても今の時代の指標となる言葉で溢れています。1907年ペンシルヴァニア州生まれの文学上の天才も併せ持った科学者レィチェル カーソンの〈海辺〉彼女が親がわりになった幼い甥へ、地球の素晴らしさは生命の輝きでそれを知るのは人間だと易しい言葉で表現しています。
1962年の最後の書作〈沈黙の春〉はシュヴァィツァー博士に捧げられ彼の言葉が巻頭にあります。
その外私が好きで尊敬する宮沢賢治、南方熊楠、寺田虎彦等興味は尽きません。大隅良典博士がノーベル賞受賞直後に「将来を見据えて科学を一つの文化として認めてくれるような社会にならないか」との強い願望を表現され
たのを記憶しています。
先日天保山で恐竜展を見てその後、観覧車に乗りました。久しぶりに高い空間を感じながら太古の生物の進化と滅亡の美しい骨と機能に刺激を受けて、好天の空の彼方へ私の思いを届けたく、この次は〈地球の私〉から〈宇宙の私〉へ進化したいと願っています。