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【「本の紹介『福島第一原発廃炉図鑑』
太田出版社 著者 開沼博さん他2名」】
坂 東 桂 子 会長
横田年度最初の卓話をさせていただきます。
ここ1〜2週間、福島原発の廃炉のニュースが報道で多くなっているようです。事故5年目。チェルノブイリ後30年という節目の年だからでしょうか。
昨年度、社会奉仕委員会の活動目標として、「福島について知ろう」ということも挙げていたのですが、十分なことができませんでした。それで、この本を紹介して改めて廃炉について皆さんと考えてみたいと思います。
本書の目的は5年たった今、実際にそこに生きている人が何を思っているのか。
「福島難しい・面倒くさい」「何かしたいんだけど、何をしたらいいのかわからない」という人に、きっかけがあったら「これを買ってみようか、ここに行ってみようか、ここで働いてみようか」と思えるような場所にする。ということです。
図鑑というだけあって、図がたくさん載っているのですが、事故発生後、収集に一生懸命取り組むそれぞれの部署の人の特集もされています。 全部読まなくてもよいです。興味のある所だけぱらぱらと読んでください。
内部の状況。どこに核燃料、使用済み燃料があるとか。
この本を読むとこんなことがわかりますよ。
とクイズ式の質問票があり、それはこのページで説明と回答があるとあります。
例えば、福島原発で一日当たり何人働いているか。この廃炉の作業にはいくつの事業所がかかわっているかとか、2014年度までに廃炉にかかったことがわかっている予算は?とか。
2015年末時点で双葉群に帰還した住民の数は?とかです。
放射能対策のための技術開発も盛んで、産業開発に生かそうという動きがあり元気が出る本です。全体的に風評被害のないように、心配ない、大丈夫・大丈夫と書かれています。データーは東電・政府発表のものです。
甲状腺がんの高い発生率も、事実でないとかたづけられていますので、まるまる大丈夫ともいえません。避難解除の基準や食品の基準が緩いのが気になります。しかし、こんな本は事故後はじめての本で、世界に向かって翻訳中とのことです。
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