岸和田東ロータリークラブ 国際ロータリークラブ第2640地区
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第1820回例会 2月26日(水)

岸和田4RC合同例会 』

◆点鐘/岸和田RC 雪本 栄会長 
◆司会/岸和田RC 宇野芳孝SAA
◆国歌斉唱「君が代」
◆ロータリーソング「奉仕の理想」

◆本日のBGM 電子ピアノ生演奏 奏者 堀野安美さん
・花
・モナリザ
・白い恋人たち
・For The Peace of All Mankind

卓 話

「 災害と心のケア 」

精療クリニック小林 
精神科医師 小林 和 様




【講師略歴】
小林 和 精療クリニック小林院長(1979年開設)

徳島大学医学部卒、主な研究領域は精神療法、精神分析学、児童青年精神医学など。

資格:精神科専門医、精神科指導医、児童青年精神医学会認定医、産業医、精神分析学会認定精神療法医、同認定精神療法医スーパーアドバイザー。

社会活動
:阪神淡路大震災では、精神医療専門家の支援を得て24時間電話相談を基本に14か月間、被災者支援ボランティア活動を主宰。東日本大震災では、月1回訪問をH25.3月末まで20ヶ月間行った。

「心のケア」や「心の風邪」の言葉が、最近では日常的に使用されています。
元来は専門用語で、中でも非常に少数派である専門家が使用していたPTSD(外傷後ストレス障がい/Post Traumatic Stress Disorder)という精神科診断用語でさえも日常語になって、TVや新聞や週刊誌他のメディアに登場するようになっています。こうした社会は、実は憂うべき社会です。
そもそも、わが国でPTSDが注目されるようになったのは阪神淡路大震災がきっかけでした。地震大国とはいえ、一度に6000人もの人が亡くなる災害が、まったく想定外にあった阪神地区を襲いました。日本国中が震撼とさせられ、被災地外の人々は被災者のために被災地のためにこぞって持てる力を注ぎました。ボランティア元年といわれ、社会のあらたな動きの始まりになりました。自然災害によって発症するPTSDへと社会が注意を向け始めました。
そこへ、阪神淡路大震災(1995.1月)から間もなくの4月に、東京で地下鉄サリン事件でした。オーム真理教による無差別大量殺人事件です。朝いつも通り元気に出勤した家族や友人が突如還らぬ人となり、あるいは重度障がい者の生涯へと転じていったのでした。また1年後に、神戸でA少年事件という、これまた日本国中を震撼とさせた事件がありました。中学生が近所の遊び仲間だった小学5年生を殺害してその頭部だけを早朝の校門前に置いたのです。
これら社会的事件が次々と後に続きました。大阪の付属池田小事件、和歌山の夏祭りカレー事件、福岡では3人の子どもを一瞬にして死に追いやった飲酒運転事故、先ごろには尼崎の奇怪な軟禁・殺人事件、等々。
これら事件事故と関係して「心のケア」の言葉が謳われるようになり、やがて日ごろのメンタルヘルスへの関心へと繋がっていきました。
先の自然災害では、一瞬にして近親者や仕事や財産を失うとか、あるいはその実情を膨大多数の人々がまぢかに体験して、生涯に想像を絶する心の痛み・絶望・悲哀の中に陥ったのでした。後者の事件事故では、人は、生涯に想像を絶する心の痛み・絶望・悲哀そして恐怖を体験しています。
これら「命が脅かされる様な出来事」または、「自尊心が傷つくような出来事」のことを、トラウマといいます。
トラウマとは、そもそもは精神分析学を創りだしたフロイトが概念化したものです。当初は、幼児が性的虐待を受けたらその後の成長過程で性格形成に影響があるものだと注目しました。その後、フロイト自身も第一次世界大戦の経験から戦争帰還兵の精神障がいを取り上げています。やがてこれらを一つの障がい(病気)としてまとめたのがPTSD(アメリカ精神医学会、1980年)です。その頃アメリカでは、ベトナム帰還兵の精神障がいが多発して社会問題となったことがきっかけでした。
トラウマの誘因は以下の2つに分けられます。
@ 自然災害(地震、津波、洪水、雪崩、火事、竜巻・・)
A 人為的災害(虐待、体罰、強姦、監禁、事件事故、交通事故、戦争・・)
ここで明らかになるとおり、社会が安全・安心・平和に向かって為政者はもちろんのこと、人々が強い絆で結ばれてお互いの安全安心を維持・確保する社会であれば、人為的災害はもちろんのこと自然災害にしても、これらは、避けうる現象です。
初めに、トラウマやPTSDが注目される社会は憂うべき社会だと述べた理由は、ここにあります。今回の東日本大震災と原発事故。自然災害と人為的災害が合体した現象です。
こうしてトラウマに遭遇する危険性は急速に高まっています。トラウマに遭遇すると、そのうち5〜8%がPTSDを発症すると言われています。初期症状(心の風邪症状)に早く気付いて対応すればその後の経過を恐れることはありませんが、日ごろからメンタルヘルスに気をつけることが、早期発見・早期治療に繋がります。
心の風邪症状は、何となく眠れない・何となく食事がおいしくない・何となく楽しくない・何となく落ち着かない・些細な怪我や事故・・です。
災害は予期せずに遭遇するものです。そのときだれでもあれこれと傷つきます。そこをどう癒し補うのかが第一の課題であることは当然です。しかし今、「心のケア」ということばで、'癒し'という側面だけが強調されがちですが、人は傷つきの中から学び、次へ向かって進歩発展する強さも持ち合わせています。
強さへの信頼感を引き出し、やがて生きるエネルギーへと変換できるのかどうか、それも、災害後の心のケアが担うべき課題です。



閉会の挨拶



次回ホストクラブ 
岸和田東RC 藤井 秀香会長


岸和田東ロータリークラブ会長を務めさせて頂いております藤井秀香です。本日ホストクラブの岸和田ロータリークラブの皆様ありがとうございました。又、浪切ホールで開催した「水谷修先生の講演会」の折はご協力ありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。
 私共のクラブは、42名の会員、女性会員は9名です。姉妹クラブの地域が大変でした。フィリピン・イントラムロスロータリークラブ。史上最高レベルの台風が襲い死者行方不明8,000人。姉妹クラブを通じて、レイテ島タクロバンの子どもたちに文房具の入ったGAバッグ(学習用品)を配るプロジェクトに参加、会員と小学校3校に配りました。悲惨な現地で子どもたちの笑顔に救われました。世界から多くのボランティアが駆けつけていました。帰って足元をみれば地区のゴタゴタ、恥ずかしいことです。一緒に参加した女性会員が地区の事や色々な事で行き詰っていたそうですが、この奉仕を通じてロータリアンとして見直したそうです。
4月には、まもなく東日本大震災から3年、友好クラブの福島県の郡山アーバンロータリークラブを多くの会員と心を含めた復興の様子を伺ってきます。「地球が悲鳴をあげて暴れている」と私はよく言うのですが、必ず来ると言われている東海南海地震、地球温暖化で台風の勢力が大きくなり被害も大きくなっています。いつかは、我が身です。助け合わなくてはいけません。
岸和田東ロータリークラブ会長を務めさせて頂いております藤井秀香です。本日ホストクラブの岸和田ロータリークラブの皆様ありがとうございました。又、浪切ホールで開催した「水谷修先生の講演会」の折はご協力ありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。
私共のクラブは、42名の会員、女性会員は9名です。姉妹クラブの地域が大変でした。フィリピン・イントラムロスロータリークラブ。史上最高レベルの台風が襲い死者行方不明8,000人。姉妹クラブを通じて、レイテ島タクロバンの子どもたちに文房具の入ったGAバッグ(学習用品)を配るプロジェクトに参加、会員と小学校3校に配りました。悲惨な現地で子どもたちの笑顔に救われました。世界から多くのボランティアが駆けつけていました。帰って足元をみれば地区のゴタゴタ、恥ずかしいことです。一緒に参加した女性会員が地区の事や色々な事で行き詰っていたそうですが、この奉仕を通じてロータリアンとして見直したそうです。
4月には、まもなく東日本大震災から3年、友好クラブの福島県の郡山アーバンロータリークラブを多くの会員と心を含めた復興の様子を伺ってきます。「地球が悲鳴をあげて暴れている」と私はよく言うのですが、必ず来ると言われている東海南海地震、地球温暖化で台風の勢力が大きくなり被害も大きくなっています。いつかは、我が身です。助け合わなくてはいけません。


点鐘/岸和田RC 雪本 栄会長