岸和田東ロータリークラブ 国際ロータリークラブ第2640地区
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第1614回例会 9月11日(金)

『カナダあれこれ』 第5040地区カナダ・バンクーバーRC 
久 保 治 雄 様

 改めましてカナダ・バンクーバーRC所属の久保治雄でございます。先程は、過分なご紹介を頂き恐縮いたしております。本日の卓話の機会を与えていただきました我が同窓の友人でございます山口英之会員と雪本孝治会長はじめ岸和田東RCの皆様に先ずもってお礼を申し上げます。
本日のテーマは、「カナダあれこれ」で御座いますので、4点に分けてお話をさせていただきます。
第一点目はカナダ全般について、第二点目はBC州バンクーバーについて、第三点目はバンクーバーRCについて、最後の第四点目は、ロータリーへの思いについて、お話をさせて頂きたいと思います。

1.カナダ全般について

 カナダの位置は、北米の北半分で五大湖を境に北側がカナダ、南側がアメリカでございます。面積は、1千万平方キロメートル。日本国土の24倍です。
人口は、約3千万人で日本の人口の4分の1です。国土の面積と比較して人口が随分少ないのでゆったりと暮らせることがお分かり頂けると思います。首都はオタワです。そこにいなくてもおったわ何てよくジョークで使われます。オタワがある州はケベック州です。ケベック州には来年ロータリーの国際大会が開かれるカナダで2番目の大都市モントリオールがありますし、赤毛のアンでおなじみのプリンスエドワード島もあります。政冶形態は、議会制民主主義で上院と下院があり下院で選挙が行われ首相が選ばれます。カナダは、英連邦に属し元首はイギリスのエリザベス二世です。カナダには元首エリザベス二世の代行をする総督が置かれています。現在はアフリカ系の女性が総督に就任しています。公用語は英語とフランス語です。
 カナダの重要政策は、多様文化主義(マルチカルチャーリズム)と国連平和主義(ユニテッドネーションズ・ピーシフィズム)を取り入れています。教育、年金と健康保険の充実を実現している福祉国家でもあります。建国は、1867年7月1日で140年の歴史しかない若い国家です。
 国名の由来は、16世紀の初め、大西洋を探検したフランス人ジャック・カルチェはこの全地域を、原住民の言葉で村を意味するKANATAと呼んでいた。その後ヨーロッパの地図にセントローレンス河以北をCANADAと言う名を用いるようになったのが始まりといわれています。

2.BC(ブリティシュ・コロンビア)州 バンクーバーについて

 私は、カナダの永住権を取得してから、バンクーバーに住んで13年になります。
バンクーバーは今年、世界中で一番住んでみたい都市のナンバー1になりました。バンクーバーの人口は約60万人でカナダでは3番目に大きい都市です。バンクーバーの地名の由来はここに住んでいる人々は、夜によくパンを食べたそうです。[晩にパンを食う]バンクーバーとなったそうです。冗談です。この地域には戦前日本人が3万人以上住んでいました。日本人が街づくりに多くかかわったと言われ、そんなところからこんな冗談話が生まれたのだと思います。本当の謂れは、1792年英国海軍のジョージ・バンクーバー艦長がこの地を探検したことから艦長の名にちなみバンクーバー市と名付けられました。緯度は、樺太と同じ緯度ですが、雪はほとんど降りません。気候は大阪と同じくらい温暖です。バンクーバーには、160カ国の人が移民として移住してきていますので、あらゆる国の料理、食料品、ワイン、等が揃います。比較的治安もよく、拳銃所持は認められていません。とても暮らしやすい街です。来年2月に冬季オリンピックがバンクーバーで開催されます。この準備のため海に張り出したコンベンションセンターが完成し、さらに空港から地下鉄(スカイトレーン・無人電車)がダウンタウンまで敷かれ、今月から開通しています。バンクーバーにお越しの節は、お声がけ頂ければ時間の許す限りご案内させてい
ただきます。

3・バンクーバーRCについて
 
 私は13年前に永住権を取得して以来、ほとんど毎月日本とカナダを往復する生活を続けています。昨年3月、24年間お世話になりました岸和田RCから96年の歴史を持つバンクーバーRCに移籍をさせていただきました。理由は、色々ありますが、仕事の関係が一番大きいと思います。メンバー数は、150人です。過去には、400人もいたそうでありますが、37の子クラブ、孫クラブ、ひ孫クラブ,やしゃ孫クラブができたのでメンバーが減ったと思われます。
 創立は、1913年で61番目のクラブとして認証されました。スポンサークラブは、アメリカのシアトルRCでした。現在の入会金は367.50カナダドルで円に換算すると約3万円。法人から入会する場合は、入会金は、1,050カナダドル、日本円で約8万円。会費は、年間567カナダドル、日本円で約4.5万円。食費は、年間960カナダドル、日本円にして約7.5万円食事は食べなければ引いてくれます。移籍費は、175ドル日本円で約1.5万円と言ったところです。会費はとても安いと感じました。96年の伝統あるクラブ(当クラブはRIの定款細則に拘束されないクラブです。1921年条項)の例会のアジェンダー進行についてご紹介いたします。食事は順次例会前に済まします。バイキング料理でかなりのボリュウムです。デザートが付いています。コーヒー・紅茶は何杯でも注いでくれます。時間が来ると、先ず会長が点鐘をし、開会のあいさつ、続いて会長が祈祷者を指名し、祈祷ののち国歌斉唱(Oカナダ)、例会の進行は会長がすべて行います。会長スピーチ、ゲスト・訪問ロータリアンの自己紹介、毎週の誕生祝い、幹事報告、委員長報告、卓話、質問、謝辞、TOAST TO “WATER”、閉会。昔はワインで乾杯したそうです。このクラブの良さは、誰と会ってもメイアイヘルプユー「なんか手伝うことはないか」です。 昨年の3月移籍入会をみとめて頂いて、4ヶ月後の7月に新会長のニックに出席免除の申請をしたところ、ニック会長は驚いて、ハルオは入会4か月で出席免除とはどう言うことかと尋ねてきましたので、私の経歴と半分しか出席できない理由と85歳条項の説明をいたしました。ニックは、理解してくれて理事会に諮り、出席免除会員にしてくれました。入会4か月で出席免除会員になったのは96年の歴史でたぶん初めてだろうと言っていました。ロータリーの経歴を大切にしてきたことが良かったと思いました。クラブの奉仕ではアフリカのコンゴ共和国に井戸を掘ってきれいな水を提供する事業に取り組んでいます。ソーラーパネルで電気を起こし水をくみ上げる事業です。現在までで2千万円の投資をしていますが、全地域に普及する運動を続けています。また、災害時のコンテナー医療機器の提供や地域病院へ視聴覚治療機器の提供などを行っています。

4.ロータリーに対する思い

 最後にロータリーに対する思いを少しお話させていただいて本日の卓話を締めくくらせていただきたいと思います。ロータリアンの減少傾向はカナダでも多く見られます。これの一因は業種の変化にあると考えられることと、RIの官僚的思考と巨大化と非効率化だと思います。ロータリーの基本は各クラブです。本部が年度方針を決めるのではなく調整役としての機能で十分だと考えています。巨大化したRI本部を縮小し、スリム化することが今ただちに実行すべきことだと考えます。ロータリー財団が今年二月サブプライムに投資して200億円の損失を出しました。これは2年分の寄付額にあたります。こんなことが許されていいのでしょうか。だれも責任を取らないで、財団事業を縮小するなど言語道断です。まだまだ損失が増えそうな気配です。ポールハリスフェローがむなしく思えてなりません。
 ロータリーは、今こそ原点に戻るべきです。それはロータリーの理念を高く掲げクラブの自主性に任せるべきだと考えるからです。相互扶助がロータリー理念から排除されて久しいのでありますが、1905年当時の理念は相互扶助だったはずです。行き過ぎた相互扶助は、組織エゴとなりますが、業種が違う人々が相互に助け合うことがなければ、例会は、恰好をつけた昼食会に他ならないと思うのです。何十年もロータリー奉仕に精を出して来た仲間が、事業がうまくゆかなくてクラブを退会してゆく。この仲間に何もしてやれないこんなさびしいことは有りません。最愛の仲間の苦境を救えずして何が奉仕ですか。いく度自問自答したことか知れません。2680地区パストガバナー田中 毅氏によれば「クラブライフを活性化するためには、ロータリアンに大きなメリットを与えなければなりません。そのメリットこそ会員同士の深い親睦と会員の事業の発展であり、そのメリットによって活性化されたクラブライフによって、初めてロータリーの奉仕理念に基づいた奉仕活動の実践ができるのです。」と述べています。私たちはもう一度原点であるエゴでない親睦すなわち相互扶助の復活を期待申し上げて本日の卓話とさせていただきます。





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