岸和田東ロータリークラブ 国際ロータリークラブ第2640地区
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第1516回例会 8月10日(金)


 『立ち飲みコミュニケーション』 亀 井 亮 雄 会員



 人と酒との関係(居酒屋)は今から約400年程前の江戸時代、慶長年間に遡ります。鎌倉河岸(現在の内神田2丁目)にあった酒屋の豊島屋は江戸城の普請のために集まった武士、職人、商人達に関西から運ばれた下り酒を売っていた。店売りだけでなく、その場で飲む場所も提供し酒の肴として特製田楽なども出し、評判を取った。江戸の研究者の間では豊島屋を居酒屋のルーツとする説が一般的です。この繁盛ぶりを見て多くの居酒屋が出来、次第に酒の肴にも趣向をこらす様になりました。
 改まった場、またはビジネスの場で酒を飲む時は常に自分の立場を認識し、その場にふさわしい飲み方を心がけています。友人同士の無礼講の場とは明らかに変えております。楽しい場で盛り上がって来ますと、酒をすすめたり、断ると「俺の酒が飲めないのか」とからんで来たりします。胸を開くには酒を酌み交わすのが一番だし、酔って会社の悪口で盛り上がればストレス解消にもなります。
 言葉がすぎたとしても「酒の上の事」だから許してもらえます。それが酒のよさなのだとオジサン達は信じています。ところが胸を開いたり、ストレス解消のために酒を飲むという考え方は、どうも若い世代には受け入れがたい様です。酒を飲む理由のトップは30代以上が「ストレス解消」なのに対して20代では「仲間とワイワイ楽しく過ごす」が一番なのです。
 彼らの世代は、人はどんなに話し合っても分かり合えないと言う考え方、団塊の世代と違って無抵抗、不服従なのです。だから男女を問わず飲んで裸の自分を見せ合うなんて最も嫌う行為なのです。立ち飲みが受けているのもお互いの領域に踏み込まず、適度な関係を維持していられるからだと思います。
 では、彼らと酒席でコミュニケーションを深める事は不可能になったのか、根本的には不可能かも知れませんが、彼らに舞台を作ってあげる事です。酒を飲む舞台を作ってあげれば、彼らも楽しんでくれます。理由は何でもよく、誰かの誕生日でも、○○デーでもよいのです。
それを忘れて人間対人間とか、腹を割ってなど言い出すとややこしくなります。飲みさえすれば相手と自分はお互いの事をよく理解し、その関係が仕事に反映され、目標に向かってさらに統率された集団となると思い込むのは彼らの世代に対しては間違いなのです。仕事の場でも彼らに舞台を作ってあげれば彼らは十分にその舞台で演じる事が出来るはずです。今まで行った立ち飲みでは、若い人が悪酔いしているのを見た事がありません。皆、カッコ良く飲んでおります。彼らの世代は、おそらく正体不明になる程、痛飲する事はない様になると思い、酒があまり好きでない私にとってせめてもの幸いな事です。