第2192回例会報告[2023年3月17日(金)]

会長の時間

 山元芳裕 会長

皆さん、こんにちは!

朝晩とお昼の寒暖差が大きくなり、風邪などをひかぬようご自愛ください。

私事ですが、先日今季最後のカニ料理を頂きに、京都の日本海側、久美浜まで行ってきました。

昨今の物価高でカニ料理も昨シ-ズンより少し高くなっておりましたが、その分大変美味しく頂きました。お刺身・焼き・お鍋など満腹になりました。

さて、当地区における次年度「財団補助金申請」にかかる説明会が、3月5日に開催されました。

岸和田東クラブには、試算ですが、申請金額が100万円ほどできる様です。

次年度の各委員長の皆様には、事業の計画を整えて頂き、予算の編成をしていきたいと思います。

事業の相談・ご意見は早急に事務局迄お願いいたします。

卓話

「未来の年表」の本の紹介

池内清一郎会員

池内清一郎会員

第1 はじめに

1 人口減少社会がビジネスに与える影響  マーケットの縮小や人出不足

マーケットの縮小 消費しなくなる高齢者層の割合の増加

実人数の減少以上に消費量が落ち込む「ダブル縮小」

1997年から2001年この5年間の出生数  593万3690人

2017年から2021年この5年間の出生數  438万2242人

この20年で新規学卒者が4分の3になると、求める人材を確保できなくなる。

また、2050年 消費者の4割が高齢者となる

高齢化率 2022年9月15日時点  29.1%

2050年代        約38%

2040年 80歳以上の人口は1578万人  総人口の14.2%

第2 各業界に起きること

1 製造業界

この20年間で製造業の就業者数は1202万人から1045万人と157万 人減少 問題は、年齢構成 2021年時点の34歳以下の就業者数は、25.2% 他方、就業者数は、全体の8.7%が65歳以上

技術の承継を困難にする

2 自動車産業

中心的な購買層は30代、40代であるが、今後30年で、30代前半だけでも3割減る。

自動車整備士 2023年度と2016年度を比較すると、44.7%の減少

20代の免許保有者数

2001年1569万9659人

2021年1002万4557人  36.1%減少

3 物流業界

ドライバー不足で10億トンの荷物が運べない

ドライバー数、2015年約76万7000人、2030年約51万9000人 で32.3%減

他方、宅配便の普及により、需要と供給のバランスが崩れる。

4 住宅業界

持ち家の保有率は、30代が24%、40代が49%である。今後、30年で30代前半が約3割減少することから新築住宅が売れなくなる

また、晩婚化で新築ではなく中古住宅の需要が高まる。

さらに空き家等からリフォームも需要が高まる

 

5 建設業界

建設投資1992年約84兆円がピーク、20210年約58兆円約30%減    今後、社会インフラの整備が必要で一定の需要が見込める

しかし、就業者数 2017年から2040年にかけて約4割減少するともに高齢化 2021年 55歳以上が35.5%

6 医療業界

医師 毎年3000人から4000人ずつ増加

「患者不足」は、地方圏ほど早く訪れ、2025年から2040年にかけて21県で65歳以上の人口が減る 75歳以上の人口減少は17府県

入院患者数は高齢者人口が最高値に近づく2040年にピークを迎える

入院患者数を高齢人口の医療機関別にみると、

2020年までに89ヶ所の二次医療圏でピークを迎えたと見込まれ、2035年までに260ヶ所でピーク

外来患者数については、既に減少している医療圏が多く、2021年までに214ヶ所でピークを迎え、全国で計算しても2025年にピークになる。

患者の大多数は東京に集中

2021年10月1日現在の65歳以上の高齢者数3621万4000人

2040年の高齢者数を3920万6000人と予測している

約300万人増えるが、そのうち60・5%は東京圏での増加

7 開業医に関すること

大半は保険医療 患者不足が生じたとしても「値上げ」できない

自由診療に活路を見いだそうという動き 美容外科 皮膚科

診療所に従事する医師の高齢化が進み、「無医師」の地区が増える

8 人口減少が公務員にもたらす影響

少子高齢化に伴い、新規採用が困難になっている。

警察官については、採用上限年齢を30代半ばとしている。

2022年 50~65歳は21.6%だが2042年には40.6%

第3 ではどうするべきか

1 事業拡大路線からの決別

パイが少なくなる

100のパイで  60%のシェアを有していたとしても

パイが80となり、シェアが70になっても売り上げが減少

2 事業の選別

残す事業とやめる事業の選別

3 製品・サービスの付加価値を高める

「薄利多売」から「厚利少売」 マーケットとの対話

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