上林史和 会長
皆さんこんにちは。
11月14日(土)、ホテル日航関西空港にて近隣会長幹事会が行われ、私と山元芳裕幹事、事務局の佐藤さんで参加いたしました。久しぶりに夜の空港にまいりましたがまったく閑散としておりました。
さらに新型コロナウイルスの感染が第3波に入ってしまったようです。12月にはクリスマス例会も企画しておりますが、状況を見ながら皆様と相談して運営してまいります。まずはご自身の感染防止対策をよろしくお願いいたします。
さて今日は1冊ご紹介させていただきます。世界的ベストセラーとなっております「FACTFULNESS(ファクトフルネス) 」です。ビル・ゲイツさんが本書を「わたしの読書人生の中で、最も良かった本のひとつ」と評して、2018年にアメリカの大学を卒業した学生のうち、希望者全員にプレゼントしたとしてさらに有名になりました。
この本の著者はハンス・ロスリングさんというお医者さんで、公衆衛生に関する世界的権威、スウェーデンの国境なき医師団を立ち上げられた方です。
Q1.世界の1歳児の中で、予防接種を受けているのはどのくらいでしょう?
(1)30% (2)50% (3)80%
答えは(3)80%=実際は88% で正答率は13%しかなかったそうです。
このような事実を問う12の問題の合計正解率は16%で「われわれはチンパンジーに負ける(理論上33%)」という面白い表現をしています。
実は世界はすばらしい変革を遂げているのに、ほとんどの人はその事実に気づかない。教育レベルの高い人、世界中を飛び回っているビジネスマン、ノーベル受賞者でさえ、<思い込み>を持っており、事実に基づいて世界を見ることができていないと著者は訴えています。
ファクトフルネスとは、「本能や思い込みではなく、データを基に世界を正しく見る習慣を身につけよう」ということです。世界はどんどん悪くなっているという「ネガティブ本能」や、世界の人口は増え続けると思う「直線本能」など、物の見方に影響を与える10の本能が紹介されています。
調査の結果、日本を含め全世界の50%以上の方が世界は悪い方向に向かっていると思い込んでいます。環境、テロ、事故、貧困。。人は誰しも物事のポジティブな面よりネガティブな面に注目する。たとえば飛行機事故があれば報道されますが、年間4000万ものフライトが安全に運行されている事実は報道されない。
世界が良くなっている事実
<減っている>
奴隷制度/石油流出事故/HIV感染/乳幼児の死亡率/戦争の犠牲者/飛行機事故/災害による死者/核兵器/大気汚染/オゾン層の破壊など
<増えている>
女性参政権/科学の発見/農作物の収穫/識字率/電気の利用/安全な飲料水/絶滅危惧種の保全/予防接種など
物事を楽観視すればいいということではなく、ドラマチックに演出されたメディアを鵜呑みにせず、過去の記憶による自分の思い込みを排除し、ファクト(事実)をデータで捉えることで、「さらなる持続的な成長が可能だ」とポジティブに考え、世界の正しい成長を図ることがとても大事であると考えます。
新型コロナウイルスも近い将来、必ず人類の力で克服するでしょう。感染について慎重に生活する必要はもちろんですが、気持ちはあまりネガティブにならずにポジティブに過ごしましょう!