第2084回例会報告[2020年1月24日(金)]

会長の時間

 山本新一郎 会長

ガリガリ君の秘密

「ガリガリ君」というアイスキャンディーを知らない日本人はほとんどいないのではないでしょうか?アイスキャンディーやシャーベットというのはあまり好きではない私も、このガリガリ君を食べた回数はこれまでに1度や2度ではないと思います。調べてみますと、このガリガリ君を作っている赤城乳業の売上高はなんと12年連続増加しているそうです。平成という時代は多くの日本企業が個性を失い、その存在感が希薄化した時代といわれる中でこのガリガリ君を生んだ赤城乳業という会社は実に個性的な経営戦略によって他社では考えられないような「あっ!」と驚くような商品を次々に生み出し、経済評論家から注目されています。
今回は大ヒットした、コーンポタージュ味アイスをはじめ実にユニークな製品をはじめ、他業種とのコラボ企画など楽しい社の経営戦略をご紹介し、「ガリガリ君」躍進の秘密を考えたいと思います。

卓話

「プラごみの意識と対応 ~身の回りのプラスチック資源とゴミ~」

山 元  芳 裕 会員

山 元 芳 裕 会員

プラスチックの特徴
一般的なプラスチック(主に汎用プラスチックの場合)
メリット
1. 金属、ガラス、陶器などと比較して軽量である。
2. 加工性に優れているため、大量生産が可能で価格も安価である。
3. 自己潤滑性(摩耗しにくい)が高い。
4. 金属材料と比較して水や薬品に強く、腐食しにくい。
デメリット
1.    他の材料と比較して熱に弱く、燃えやすい。
2. (エンプラ、スーパーエンプラには耐熱性プラスチック、難燃性プラスチックもある)
3. 紫外線に弱く、屋外では劣化が早い。
4. 金属材料と比較して(割れやすいなど)である。
5. (エンプラ、スーパーエンプラにはこの弱点を克服し、金属代替が可能なものもある)

 

便利で役に立っている素材であるプラスチックですが、「海ゴミ問題」「マイクロプラスチック問題」などで環境破壊しているという声が高くなり海外では使い捨てプラスチックについてストローやレジ袋が制限されて、法律まで出来る話が出てます。

しかし日本についてはプラスチック産業としてのコンセンサスについてメーカーからも関連団体からも、方向性や指針みたいなものはなく「日本は何の対策もしていない」という言葉だけが飛び交い、いつしかプラスチックは環境「悪」というイメージだけが濃くなって来ています。

発生する量と保管放置状況によっては分解されるのに相当時間がかかります。ギュギュ詰めのゴミ山では分解の速度は極めて遅く発生量と分解速度が間に合いません。
分解を促進させるために、海にポイ、土に埋めることを進めるんでしょうか?

プラスチックは消費者のニーズで生まれました。
そして見方を変えると環境にとても考慮しています。
軽量化を実現できたことで保たれている商品価格や運賃や、ありとあらゆるコストに関連し貢献してます。
これはプラスチックだから実現化している事実があります。
もしプラスチックでなければ、今よりコストが2倍や3倍になるものや製造、そのものができないものもあります。

どうしたら快適にプラスチック素材を環境に配慮しながら使えるのか?
プラスチックとのより良い関係性とは・・・
そんな問題がないがしろになっているように感じます。

プラスチックと良い関係の為に出来る事。
ここなしに素材の善・悪だけでは根本は解決しません。

今の生活はプラスチック素材があるから保ててる生活の中にいて「プラスチックは悪」だというのであれば、「あなたはプラスチック無での生活をしているんでしょうか?」
「これからプラスチックなしで生活ができますか?」

プラスチックとの良い関係で自身ができることを考えるという方がよっぽど現実的です。

私が違和感を感じるのは恩恵を受けておきながら代替案ださず行動もせず、生活も変えずにプラスチックは悪いというイメージを広める人です。

学者なり業界や関連団体なりが、未来のプラスチック素材の在り方を示して、声を上げないと今後、業界として立ち行かなくなる危機は感じます。

風評と発信者の意図と想像が妄想と不安を呼んでイメージとして刷り込まれたものは、そういうすべてを覆いつくす威力があると思っています。
今一度、あなたとプラスチックの関係を考えてみる良いキッカケとして深まることを期待したいと思います。

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