第2072回例会報告[2019年10月11日(金)]

会長の時間

 山本新一郎 会長

こんまり

「こんまり」とは、人の名前で正式には「近藤麻理恵」さん という方です。

職業は、「片付けコンサルタント」という聞きなれない職業です。

実際には、個々のお客さんの家を訪れて実際に片付けを一緒にするという業務をしています。またそればかりでなく、講演会や書籍の販売などを業としている方です。世の中には様々な仕事があるので、このような事業で生計を立てている人がいても特に不思議には思いませんが、著書が世界40か国で翻訳されて累計1000万部を売り上げ、さらに前回ご紹介した、アメリカ「TIME」誌の2015年度の「世界で最も影響力のある100人」に選ばれるなどある種社会現象を引き起こしている、という事実には驚かされます。たかが“片付け上手”なだけでは、このような社会現象を引き起こすほどのインパクトを及ぼすことはありません。何かそれなりのものがあるはず、ということでとりあえずはその本を読んでみましたところ、なんとなくではありますが、「片付け」という行為は、オーバーな言い方をすれば、その後のその人の“生き方”を考える行為である、と彼女は言っているようです。

 

卓話

「今日から私は」

米山奨学生<br />
インドラジャヤ ダニエル レオナルド様<br />
(卓話担当:辻 政秀会員)

米山奨学生
インドラジャヤ ダニエル レオナルド様
(卓話担当:辻 政秀会員)

2018年度の厚生労働省の自殺対策白書によると、1年間で2万840人、1日平均57人が自ら命を絶っている。さらに、日本財団の調査では、若者の4人に1人は、本気で自殺を考えたことがあるという。しかし、この事実はあまり知られていない。自殺を考える人は、大きなトラブルが原因で精神的に追い込まれていると思われることが多い。だがこの数字は、愛情に溢れた生活を送っている人たちが、日常の中で自殺を考える状態に置かれていることを意味している。

自殺防止対策に取り組むNPO団体などに取材すると、自らの命を絶つ人に共通することは、「同時に複数の問題を抱えてしまっている状態」であることだ。そしてその問題は、仕事のことであったり恋愛のことであったり、日常生活を通じて誰にでも起こりうる他人から見れば些細ともとれるような出来事の積み重ねだという。つまり、死にたいと思う気持ちは、私たちからそう遠くない感情とも言える。

この国が抱えている自殺という問題については、ニュースなどで見聞きしても、どういう意見を持つべきかわからない人が多いのではないか。問題が深すぎて、日常会話から遠ざけたくなるのが一般的な心情だ。

 

< コミュニティーを通して伝えたいこと >
生きづらさを感じているのは、自分だけではないということ。そして、自分の心と向き合い、溜まっているストレスを自覚したうえで、勇気を持って誰かに話してほしい。もし、自分の中にあるストレスとの向き合い方がうまくいかなければ、些細な悩みを抱えたまま3つ、4つ、5つと積み重なり「自殺」という判断に繋がる危険性があるからだ。あなたが一人じゃない、あなたは価値がある、あなたは最高な傑作だよ、あなたは偶然じゃない、最高な将来を待ってるよということをコミュニティー通して伝えていきたいです。

 

トピック