私は、1963年3月17日三重県桑名市に生れました。血液型はO型で、趣味は野鳥撮影です。
野鳥撮影に関しては、かなりどっぷりとはまっておりまして、このような写真を撮るため週末ごと全国、車中泊をして車で走り回っております。
その後、高校まで桑名で過ごし、金沢大学法学部に入学いたしました。大学卒業後、1987年に今はなきあの山一證券に入社し、当初、浜松支店へ配属され社会人生活をスタートしております。バブル景気の真っただ中、サラリーマン生活を謳歌しておりました。巷で言われるほどの厚遇を受けていたわけではありませんが、逆に将来を不安に思うこともなく、やりたい放題の生活でした。その後は、ご存知の通りバブルが崩壊し、入社3年目をピークに下降線をたどる一方です。ただ、一度覚えた甘い生活を捨てることが出来ずに、人生を誤る同僚や先輩も多くいました。
そうこうするうちに例の事件です。「社員は悪くありません。」の名言とともに会社の破綻を迎えます。実際のところ我々当時管理職でしたが、全く情報はなく、支店長もそのような可能性については知らされていなかったようでした。
土曜の朝、社長の記者会見のニュースを見た後、支店幹部で連絡を取り合い支店に集まり、本社からの指示を待とうということで待機しましたが、一向に本社との連絡もつかず、週明け以降どのように対応するのか、協議しながら不安な時間を過ごしていたことを覚えております。
当時のお話が、皆様多分一番興味を持っていただけるかと思いますので、もう少しお話をさせていただきます。
マーケットでは、山一證券が危ないのではないかというのは噂になっており、株価も日々下落を続けておりました。あの日の数週間前に社内では、社長名で当時の会社の財務内容を記して、市場で噂されているような事実はないので、安心して下さいというような文書が回ってきており、社員はその内容を見て会社の破綻については考えていませんでした。
一週間前にも10年後の山一の在り方を考えるシンポジウムというのがあり、本部長(取締役)主催で、営業管理職が集まって営業の在り方についての議論を行うなど、今後の山一證券を考え、自分たちがどう変わるべきかを真剣に考えている最中でしたので、晴天の霹靂でした。
ただその後、我々は世間の情に触れることができ、お客様やライバル会社の同業社の方、グループを飛び越えた各企業から暖かい声をかけていただき、手を差し伸べていただくことができました。大変幸せだったなと今も感謝しております。お客様は、自分の財産よりも先にあなたたち大丈夫と声をかけて頂き、心から心配をして頂きました。破綻した会社には、経費もない訳ですが、支店の解散式を主催していただいたお客様がいらっしゃいました。100名の社員がいる支店をホテルに招待いただいてお別れの会を企画していただいたのです。この時、お客様の大切さを身をもって痛感することができ、人生観を大きく変えることになりました。ライバル会社では、日興証券の社員が戦場のようにごった返す山一證券の店頭で順番待ちをするお客様の列にわざわざ並んで、社員の方々が食事にも出かけられないぐらい大変だろうからとおにぎりを差し入れとして持ってきていただいた支店がありました。野村證券さんは、山一の社員が休息をする場所として、支店を開放していただいた支店がありました。今現在、日興証券に身を置いているのはこの時の感謝と同明意識がありこうなったのかもしれません。
ところで、あの「社員は悪くありません。」の名言ですが、ちょっとした裏話があり、実はフィクサーがいたんです。野澤社長がアドリブで発した言葉ではないのです。それまで資金繰りをめぐり画策を繰り返し、外貨との資本提携も含めて、山一證券の存続に動いていたのですが、社長は山一の名前を残すことに拘り破談になってしまいました。いよいよ記者会見をしなければならない時に当時の社員組合の委員長が、今回の件は社員に責任はないと記者会見で言うように説得していたというのが実情です。ただ泣けとは言ってないようですが…。結果、あの記者会見が話題になり、社会現象にもなって我々社員が世間から暖かい手を差し伸べていただける結果につながることになりました。
またこれは後日知ったのですが、当時の日銀は3か月から6か月前にすでに山一が機能停止状態になっていることは認識しており、親会社であった富士銀行とともに社会的な影響の少ないよう、どう着地させるかを必死に検討していたということを当時の日銀のこの件の担当者から聞かされました。それから私はメリルリンチ日本証券に進み金沢支店で勤務の後、現在の日興証券に勤めることになりました。金沢支店、大阪支店、梅田支店、前橋支店の後、現岸和田支店に配属となっております。
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