「川床」の呼び名は、地域によって違います。京都の奥座敷である貴船では「かわどこ」、鴨川では「かわゆか」さらには「のうりょうゆか」と呼ばれています。この川床の始まりは、豊臣秀吉によって天下統一がなされた頃に、三条や五条橋の架け替えなどを経て鴨川の河原に茶店や見世物を開いたことに始まるそうです。江戸時代中期にはお茶屋は400件を超えるほどになりますが、当時は張り出し式の床や床几(しょうぎ)と呼ばれる折り畳みの腰掛を並べただけのもので、‟河原の涼み“と呼ばれていました。現在のように屋形から床を張り出す形になったのは明治になってからのことだそうです。対象になってから、京都の避暑地として知られる貴船での川床が始まります。その後に京風の料理でもてなす現代のスタイルが確立されてきました。今では、イタリアンやフレンチ、アジア料理、カフェなど実に多彩な店が軒を連ねているそうです。