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山 本 新 一 郎 会員
「フィリピン・イントラムロスRCの周年事業に参加した思い出」
私が副幹事に指名されて間もない時期に、事前会議の席で当時幹事でした白樫さんと会長の森アさんより、突然「ところで今度フィリピンへ行ってくれない?」と言われました。聞いてみると姉妹クラブのイントラムロスの周年事業に参加してほしいということでした。私にとってフィリピンはもちろん初めて訪問する国で、まったくどんな様子かわかりませんでした。海外旅行自体が新婚旅行以来の2、3回目で、さらにたまたまその時期にクーデターがあったとかいうニュースも流れていたことから、治安のことが随分と不安でした。行ったのは、会長の森アさんと大石さんの3名でした。海外旅行が豊富な大石さんが一緒ということで若干は安心しましたが、それでもなんとか中止になってくれないかと思っていました。
行ってみると、路傍生活者が沢山いて、どこへ行くのもしっかりと現地のロータリアンが車で案内してくれました。ホテルの中やショッピングモールの中など、セキュリティーが整っているエリア以外のところへは決して一人で行かないよう注意を受けました。
そんな中で、行く所々でこのロータリーバッジが随分と威力を発揮することがわかりました。空港での手荷物検査も待合にたどり着くまでにも4,5ヵ所で手荷物検査がありましたが、ロータリーのバッジを見せるとごく簡単に済ませてくれることがわかりました。
考えてみれば、その分彼らは援助活動やボランティア活動を熱心に行なっていました。当クラブばかりでなく日本だけでも他の複数のクラブとも姉妹クラブ、友好クラブを持っていてそちらからも様々な援助を受けている様子でした。
社会が不安定な分、彼らがその穴埋めを行っているというような構図があり、そんなところから彼らが持っている社会的な使命感やプライドは、少なくとも私には及ばないと感じました。
そのあと、少ししてある時、食事会の場でたまたま席が隣になった中井会員に「日本は、社会が安定していることからロータリアンの社会的役割が低下し、それが会員減少につながっているのではないか?」ということを話したところ、はっきりと否定されて、「安定している社会だからこそ、ロータリーの社会的役割がある」という意味のことを言われました。
まだなかなかその中井元会員の言葉の意味が十分に理解できていません…。
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