|
『 卓 話 』 |
「『ロータリークラブ』って Part3」
〆 野 淳 一 会員
職業人のためのロータリー道徳律
(田中 毅バストガバナーの記述から)
1915年7月19日〜23日、サンフランシスコにおける第6回国際ロータリークラブ連合会年次大会によって採用された、この職業倫理基準は、我々の共通な人間性に基づく思いやりを重視するものである。
職業上の取引や野心や諸関係は、常に社会の一員として自分が果たす最高の義務を考慮すべきである。
職業生活のあらゆる場面において、自分が直面するすべての責任において、先ず最初に考えなくてはならないことは、その責任と義務を果たすことであり、それにより人間の理念と業績の水準を少しでも高めることが出来る。この見地から、以下はロータリアンとしての私の義務である。
=倫理基準=
第一条 自分の職業は価値あるものであり、社会にサービスする絶好の機会を与えられたものと考えること。
第二条 自己改善を図り、実力を培い、サービスを広げること。それによって、「最もよくサービスする者、最も多く報いられる」というロータリーの基本原則を実証すること。
第三条 自分は企業経営者であるが故、成功したいという大志を抱いていることを自覚すること。しかし、自分は道徳を重んじる人間であり、最高の正義と道徳に基づかない成功は、まったく望まないことを自覚すること。
第四条 自分の商品、自分のサービス、自分のアイディアにより収入を得ることは、合法的かつ道徳的であると考えること。ただし関係者もまた利益を受ける場合に限られること。
第五条 自分が従事している職業の倫理基準を高めるために最善を尽くすこと。そして、自分の仕事のやり方が、賢明であり、利益をもたらすものであり、自分の実例に倣うことが幸福をもたらすことを、他の同業者に悟らせること。
第六条 自分の同業者よりも同等またはそれを越える完全なサービスをすることを心がけて、事業を行うこと。もし疑問がある場合は、負担や義務の厳密な範囲を越えて、サービスを付け加えること。
第七条 専門職種または企業経営者の最も大きい財産の一つは、友人であり、友情を通じて得られたものこそ、卓越した倫理にかなった正当なものであることを理解すること。
第八条 真の友人はお互いに何も要求するものではない。利益のために友人関係の信頼を濫用することは、ロータリーの精神に相容れず、道徳律に反するものであると考えること。
第九条 社会秩序の上で、他の人たちが絶対に否定するような機会を不正に利用することによって、非合法的または非道徳的な個人的成功を確保することを考えてはならない。物質的成功を達成するために、他の人たちが道徳的に疑わしいという理由から採らないような、有利な機会を利用しないこと。
第十条 私は人間社会の他の人以上に、同僚であるロータリアンに義務を負うべきではない。ロータリーの神髄は競争ではなくて協力にあるからである。ロータリーのような機関は、決して狭い視野を持ってはならず、人権はロータリークラブのみに限定されるものではなく、人類そのものとして深く広く存在するものであることを、ロータリアンは断言する。さらに、ロータリーは、これらの高い目標に向かって、すべての人やすべての組織を教育するために、存在するのである。
第十一条 最後に、「すべて人にせられんと思うことは、他人にもその通りにせよ」という黄金律の普遍性を信じ、我々が、すべての人にこの地球上の天然資源が機会均等に分け与えられた時に、社会が最もよく保たれることを主張するものである。
|
|
|
|
|