岸和田東ロータリークラブ 国際ロータリークラブ第2640地区
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第1786回例会 6月 7日(金)

『 トピック 』

6月度 会員誕生日




ガバナーエレクトより、地区協議会
会長部門研修 修了証書



藤井会長エレクト

卓 話


「 ポリオの真の根絶とは 」

 大阪人間科学大学 人間科学部
 医療心理学科 言語聴覚専攻


 教授 青 木 秀 哲 様 
(担当:川植康史会員)

(和歌山県立医科大学リハビリテーション医学講座 ポリオの会会員)
 
         

 わが国では、1960年にポリオが大流行し、政府はその対策として1961年に経口生ポリオワクチン(以下OPVと略す)を海外から緊急輸入した。OPVの効果は絶大であり、本邦では1980年を最後に野生株によるポリオの発症は報告されていない。本邦では先進各国に遅れること十数年、2011年の秋の接種から不活化ポリオワクチン(以下、IPVと略す)の接種に切り替わった。しかしながら、本邦においてのポリオ問題が終結したわけではない。不活化ワクチンの接種は3〜4回の接種が世界標準であるが、本邦では依然2回接種のままである。2回接種ではポリオウイルスに対する抗体は80%程度しか獲得されないといわれている。いまだ、野生株のポリオウイルスが存在する国や生ワクチンによる予防接種を施行している国があるため、ポリオの流行が起こった際には危険であるといえる。また、ポポリオにはポリオ罹患後、30〜40年後に発症するポストポリオ症候群(PPS)の問題がある。
 ポストポリオ症候群はワクチンにてポリオに罹患した患者群においてはほぼ100%の確率で発症するといわれている。2011年の春の予防接種で不幸にしてポリオに罹患した乳幼児が存在するため、我が国におけるポリオ問題はまだまだ終結されることはない。今後、発症者が激減することが予想されるが、忘れられることがないよう、ポリオ問題には取り組んでいく必要性がある。