|
『 1.新しい2型糖尿病治療薬―インクレチン関連薬―
2.未来の車―大阪モーターショー ― 』 西村 進 会員 |
1.糖尿病は膵臓のβ細胞が何らかの理由で壊されることによって、インスリン分泌がなくなり発症する1型糖尿病と、インスリンの分泌量が減ったり、働きが悪くなったりすることに加え、食べすぎや運動不足、ストレスなどの環境因子や加齢などが影響して発症する2型糖尿病に分けられます。わが国の糖尿病患者さんの約95%は2型糖尿病であると考えられています。
平成19年の厚生労働省の調査では、「糖尿病が強く疑われる人」は約890万人、「糖尿病の可能性が否定できない人」は約1,320万人にのぼるとの結果が出ています。また、患者数は平成14年からの5年間では年間約30万人の増加がみられ、今後ますます増加していくことが予測されています。
今回は、糖尿病の治療薬のうち新しい治療薬であるインクレチン関連薬についてお話をいたします。
血糖値のコントロールにかかわるホルモンには、膵臓のβ細胞から分泌され血糖値を低下させるインスリンと、α細胞から分泌され血糖値を上昇させるグルカゴン、さらに食後の血糖値が上昇しそうなときに小腸から分泌され、インスリンの分泌を増やしたりグルカゴンの分泌を抑えたりして血糖値の上昇を抑える働きがあるインクレチンなどがあります。
このインクレチン作用を活用して製剤化されている薬剤が、インクレチン関連薬です。
現在承認・発売されているインクレチン関連薬には、インクレチンを分解する酵素であるDPP-4(ジペプチジルペプチダーゼ-4)の働きを阻害することによってインクレチンを増加させ、その働きが強くなって血糖値を低下させるDPP-4阻害薬という薬と、体内にあるインクレチンのGLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)と同じように作用するがDPP-4の分解を受けにくいように工夫されたGLP-1受容体作動薬という注射薬があります。
これらインクレチン関連薬は、従来の糖尿病治療薬とは異なるメカニズムで血糖を低下させるため、低血糖が起きにくく、また、体重増加を起こしにくい特徴があります。さらに膵β細胞保護作用があるといわれ、現在もっとも期待されている糖尿病治療薬です。
2.第7回大阪モーターショーが、大阪・南港のインテックス大阪で開幕。近未来のコンセプトカーから人気のエコカー、話題のスポーツカー、最新の市販モデルやバイクまで一堂に集う、西日本最大級のモーターイベント。クルマと暮らしの未来、クルマで広がる新しい世界を見ようと多くのファンが集まった。
以下に興味をもったクルマを紹介します。
【トヨタ】ニューモデル「86」は富士重工業と共同開発された小型FRスポーツカーで、トヨタの直噴技術を利用し、スバル伝統の水平対向2リットル4気筒エンジンを積む。「FT-EVV」は新開発のリチウムイオン電池を搭載し、フル充電時での走行可能距離は105kmを想定した、都市生活者をターゲットとした電気自動車。
【スバル】「BRZ」はトヨタ「86」と兄弟車。水平対向エンジンのメリットである低重心レイアウトを突き詰め、誰でもドライビングの楽しさを感じ取れるモデルとして開発された。
【スズキ】「Q-Concept」は日常の利用にピッタリのスモールカー。短距離、短時間の利用にターゲットを絞り、乗車定員を2人とし、フル充電時の走行距離は50kmに設定することでバッテリーも小型化。それにより全長2.5m、全幅1.3mの超コンパクトサイズを実現している。
【日産】「PIVO3」は、全長3m未満のコンパクトカーで、前に1人、後ろに2人の3人乗り。内外輪差がゼロ、4mの道路幅があればUターンできる。スマートフォンで指示するだけで、自動駐車、所定の位置に呼び出すこともできる電気自動車。「ESFLOW」はカーボン素材を使用したボディに、高性能モーターを2基、ミッドシップに搭載、5秒以下で時速100kmに到達する加速性能を持つ。
【ホンダ】「AC-X」は1.6lのエンジンと2モーターのハイブリッドシステムを搭載し、走りへの要求が高まればエンジン走行モードを、リラックスしてくつろぎたいときは自動運転モードがセレクトできる。
【ダイハツ】「PICO」は人にも環境にもやさしい2モーターレイアウトの新発想EVコミューター。日常のチョイ乗り用途に最適な究極のパーソナルカー。
【マツダ】「TAKERI」は新世代クリーンディーゼルエンジンと世界初のディーゼルエンジン用アイドリングストップ機構、独自の減速エネルギー回生システムを採用したコンセプトモデル。
|
|
|
|
|